☆白内障

 2020年2月10日から2月14日、4泊5日の日程で左目、右目と白内障の手術をした。「水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合・その他のもの)K282」という診療報酬点数(H30年度)の分類に入る術式である。私は担当医の説明を受けた際には保険適用の範囲での依頼をした。遠近両用の多焦点眼内レンズを選択すると眼鏡が不要になるとのことだが、こちらはまだ保険医療ではないので、金がかかる。ただ、この4月の改正で保険対象のカテゴリーが大きく変わるというニュースが流れている。民間の保険会社では特約から除外するらしいのだ。国内で年間140万症例の手術件数があることから判断すれば、誰もが水晶体が加齢とともに濁ってくることは避けられないのだろう。
 さて、私の場合である。
 最初に手術した左目の眼帯が外れたのは翌日の朝、スマホの液晶画面を見て驚愕、文字がその形をカキッーンと主張している。右目の手術が終わって両眼で見たときには、その驚愕の衝撃が言葉にならない。世界がその輪郭をそれぞれに主張しているのだ。幸いに術後の痛みも全くなく持病の糖尿病による眼底出血も起きていないということで予定通りの退院。ただそれまでかけていた眼鏡が全く合わなくなっており、新たに度を合わせて作らなければならない。術後、およそ1か月程度で眼内レンズが安定して仕事をするようになるとの説明なので、やや、世界の見え方が揺らいでいるが、これで死ぬまで世界をクリアに見ることができる。人間の考える”技術”から受けた恩恵に改めて感謝する。