🔳『PERFECT DAYS』

グランドシネマサンシャイン池袋で観る。秀作。柄本の大根ぶりが少し鼻についたが、それを圧倒的な力量で主人公を演じる役所広司が払拭している。そして音楽がいい。監督のヴィム・ヴェンダース小津安二郎の信奉者という。何気ない日常の生活、公園のトイレ掃除を仕事とする中年男の何気ない日常生活を切り取った作品で、ルーティンとその合間合間に起こるイレギュラーな事件を淡々とした映像美で追って行く。
www.perfectdays-movie.jp

ヴィム・ヴェンダース監督のインタビューを発見したのでリンクしておきます。
numero.jp

🔳「ヤジと民主主義」劇場拡大版

ポレポレ東中野で鑑賞。”新しい戦前”にしないようにするためには、声をあげること、意思表示をすることに躊躇してはいけないことを考えさせられた。警察組織の現場の先走りなのか、上からの指示なのか、いずれにせよ権力行使のあり方を厳しく監視する必要が庶民一人一人にはあると言える。

*NHK BS1スペシャル「福島モノローグ 完全版」

www.nhk.jp

「普通であることを願う」……この言葉を訥々と語る松村さんの表情に私は共感を覚えるが、しかし、それは松村さんにとっては何の慰みにもならないことは自明。そして、私には深い哀しみが沈澱していく。

★テレビで会えない芸人

youtu.be
4月26日ポレポレ東中野で観る。テレビで会えない芸人を実にテレビ的ドキュメンタリーで見せる。鹿児島放送の制作。『さよならテレビ』(東海テレビ放送・2018年)と同様にテレビ人の底流にある後ろめたさの正当化のようにも私は思う。

★『スマホ脳』と『「人新世」の資本論』

2月から3月にかけて読了。
◆人間の脳は「闘争か逃走」によって進化してきた。そして現在進行形の楽しさを追うのはドーパミンと、アンデシュ・ハンセンは言う。
◆コモンがキーワード、そして私有は善とみなす。アナーキズムとは異なると斎藤幸平は言う。ウーン……。

★政治の貧困と民度の相関

「瓜田に履を納れず李下に冠を正さず」と「縁故主義=NEPOTISM」と「Crony capitalism」と……。自民党の内実は既に”崩壊”していると私は考える。小泉純一郎が声高に”自民党をぶっ壊す‼”と叫んだときにその”政党病”の病巣は広がっていたと見るべきだろう。野党勢力はもっと早くにその病に取りつかれて瓦解してしまった。繕うように合従連衡を繰りかえしても、未組織労働者を無視し続けて来ている。これもつまりは縁故主義と取り巻き資本主義に雁字搦めになっていることに尽きる。こうした状況を生み出しているのがそもそも誰か。…それは私、…あなた?