★「コッホの三原則」

 病原体の確定には「コッホの三原則」があるという。朝日新聞2020年10月22日付「ウイルス研究 長い道のり 福岡伸一さん ノーベル賞から考える」より

 原則1:患者や動物から病原体が見つかること
 原則2:その病原体だけを取り出し、単一の実体があることを確かめること
 原則3:取り出した病原体を健康な動物に接種したとき、同じ病気になり、再び病原体が検出されること

 さてこのCOVID-19はどうなるのか。”喉元過ぎれば熱さを忘れる”という人間のサガを考える。

☆白内障

 2020年2月10日から2月14日、4泊5日の日程で左目、右目と白内障の手術をした。「水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合・その他のもの)K282」という診療報酬点数(H30年度)の分類に入る術式である。私は担当医の説明を受けた際には保険適用の範囲での依頼をした。遠近両用の多焦点眼内レンズを選択すると眼鏡が不要になるとのことだが、こちらはまだ保険医療ではないので、金がかかる。ただ、この4月の改正で保険対象のカテゴリーが大きく変わるというニュースが流れている。民間の保険会社では特約から除外するらしいのだ。国内で年間140万症例の手術件数があることから判断すれば、誰もが水晶体が加齢とともに濁ってくることは避けられないのだろう。
 さて、私の場合である。
 最初に手術した左目の眼帯が外れたのは翌日の朝、スマホの液晶画面を見て驚愕、文字がその形をカキッーンと主張している。右目の手術が終わって両眼で見たときには、その驚愕の衝撃が言葉にならない。世界がその輪郭をそれぞれに主張しているのだ。幸いに術後の痛みも全くなく持病の糖尿病による眼底出血も起きていないということで予定通りの退院。ただそれまでかけていた眼鏡が全く合わなくなっており、新たに度を合わせて作らなければならない。術後、およそ1か月程度で眼内レンズが安定して仕事をするようになるとの説明なので、やや、世界の見え方が揺らいでいるが、これで死ぬまで世界をクリアに見ることができる。人間の考える”技術”から受けた恩恵に改めて感謝する。

★サハリン(旧樺太)・ユジノサハリンスク(旧豊原)旅行ーその1

 2019年6月20日から23日まで3泊4日の滞在をした。妻と娘が一緒の旅だ。往路は20日、新千歳14:00発オーロラ航空HZ4537便、ボンバルディアDHC8Q402(70席)、ユジノサハリンスクのホムトヴォ空港17:30分着、帰路は23日18:25発HZ4536便、ボンバルディアDHC8Q200(37席)、新千歳17:55分着。およそ1時間30分前後の飛行時間、高度も6000m前後。
 往路、機内アナウンスはもちろんロシア語、それから英語になるが、スチュワーデスの英語も機長の英語もほとんど聞き取れない発音に難儀しつつも、3日間のユジノ滞在、まあなんとかなるとののんきさ。定刻通りに到着、預けた乗客のキャリケースがコンベヤーに放り投げられるのを見て娘が感動、「シャッターを切っておけば良かった!」と残念そうな様子を見せる。だからキャリーケースをプロテクトするカバーをかけている人を見て旅慣れているんだと感心する。入国審査は背筋がピンとするような威圧感を想像していたが、写真と顔を無言で照合し、機内で記載した入国カードのチェックのみ、あっけないほどすんなりと通過、税関の荷物検査もX線機器を無事通過した。
 ロビーへ出るとすぐにホテルへの送迎を頼んでいた人物が英語表記のネームプレートを持って待っていてくれた。銀髪で短髪、ロシア人らしからぬ風貌に少しを戸惑いながら、案内されるままに駐車場へ。離れた場所に止めている車をとりに行っているちょっとの間、周囲を見渡すといたるところが工事中、日本と同じような風景に何となく納得した。

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1)ユジノサハリンスクのホムトヴォ空港正面 2)預けた荷物が放り込まれてくるコンベアー

★映画「Yesterday」

【CAST】Jack Malik:HIMESH PATEL, Ellie Appleton:LILY JAMES、Rocky:JOEL FRY、ED SHEERAN himself、Debra Hammer:KATE McKINNON、JAMES CORDEN himself
Directed by DANNY BOYLE、Screenplay by RICHARD CURTIS、Story by JACK BARTH and RICHARD CURTIS、Score by DANIEL PEMBERTON
 映画らしい映画だった。完ぺきにBeatlesへのオマージュで、Beatlesを知る人間にとっては蘊蓄を傾けたくなるシーンの連続と言ってもいい。それにしても、ラストで主人公のマリクが「真実」を語り、作った曲を全部著作権フリー、ダウンロード自由と宣言、ネット上に開放するシーンは、インターネットにコントロールされる”今の世界”に対するアイロニーに私は思えた。

★転住から居住へ

 慌ただしい引越しからほぼ1か月が経った。まだ周囲の環境に、空気感や生活感も含めて、慣れていない。クルマも処分したので移動は歩く、自転車、バス、地下鉄のいずれかを目的によって使い分ける必要がある。それに住居が月寒丘陵の一角に位置するので、坂の登りおりが年相応に身体に堪える。が、それにも慣れるだろうと楽観している。藻岩山が以前のところより近くに見えるのに今のところは救われている。